売上拡大を目指す企業にとって、新規顧客の開拓は永遠の課題です。
しかし、「新規開拓営業がなかなか成果につながらない」
「効果的なアプローチ方法がわからない」と悩む担当者や経営者は
少なくありません。
実際、新規開拓営業は断られることが当たり前の厳しい世界です。
しかし、正しい方法と心構えを身につければ、着実に成果を
上げることができます。
本記事では、新規開拓営業の基本的な考え方から具体的な
アプローチ方法、成功事例、そして営業担当者の
モチベーション維持まで、実践的なコツを解説します。
これから新規開拓に取り組む方も、すでに実践しているけれど
成果が出ていない方も、ぜひ参考にしてください。
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新規開拓営業とは
新規開拓営業とは、これまで取引のなかった企業や個人に対して、
自社の商品やサービスを提案し、新たな顧客を獲得する
営業活動を指します。
新規開拓は企業の成長に不可欠な要素であり、既存顧客だけでは
売上の拡大に限界があるため、多くの企業が積極的に取り組んでいます。
ルート営業(既存営業)との違い
新規開拓営業とルート営業(既存営業)には、以下のような違いがあります。
- 関係性の有無
- 新規開拓営業:信頼関係がゼロの状態からスタート
- ルート営業:すでに構築された関係性を基盤に活動
- 難易度
- 新規開拓営業:断られる確率が高く、心理的負担が大きい
- ルート営業:既に信頼関係があるため、提案が受け入れられやすい
- 必要なスキル
- 新規開拓営業:アポイント獲得力、短時間での信頼構築力、断られても諦めない精神力
- ルート営業:顧客理解力、関係維持力、提案の質を高める力
- 成約までの期間
- 新規開拓営業:初回接触から成約まで時間がかかる傾向
- ルート営業:既存の関係性があるため、比較的短期間で成約に至ることが多い
新規開拓営業は断られることが前提の厳しい仕事ですが、一方で新たな可能性を切り拓くやりがいのある営業スタイルでもあります。
新規開拓・アウトバウンド営業の具体的なコツ
アウトバウンド営業は、企業側から見込み客に対して積極的に
アプローチする方法です。以下、主要なアプローチ別のコツを紹介します。
テレアポ
- 最初の15秒で興味を引く 冒頭の15秒で相手の興味を引くことが重要です。「○○様のお時間を頂戴したのは、△△業界で課題となっている□□について、弊社の新しいソリューションをご紹介したいと思ったからです」など、具体的な価値提案から入りましょう。
- 断りやすい質問を避ける 「お時間よろしいですか?」など断りやすい質問は避け、「今、5分ほどお時間いただけますか?」など、具体的な時間を区切って質問すると断られにくくなります。
- トークスクリプトは準備するが暗記しない 基本的なスクリプトは準備しつつも、相手の反応に合わせて臨機応変に対応できるよう、柔軟性を持たせることが重要です。
- 断られても3回は切り返す 初めての断りに諦めず、「多くのお客様も最初はそうおっしゃいますが…」など、丁寧に切り返すことで成約率が上がります。ただし、3回断られたら潔く引き下がりましょう。
メール営業
- 件名で差別化する 「ご提案」「お問い合わせ」などの一般的な件名ではなく、「○○社様の△△課題を解決する3つの方法」など、具体的で興味を引く件名を設定しましょう。
- パーソナライズする 相手企業のWebサイトやニュースリリースの情報を活用し、「貴社の○○という取り組みに感銘を受け」など、個別対応している印象を与えましょう。
- 簡潔かつ具体的に メールは3〜5段落程度にとどめ、長文は避けます。また、「20%のコスト削減」「○○の業務効率化」など、得られるメリットを具体的に伝えましょう。
- 明確なCTAを設定する メールの最後には、「詳細資料をご希望の方はこちら」「15分のオンラインミーティングのご希望日時をお知らせください」など、次のアクションを明確に示しましょう。
訪問営業
- アポイントを取ってから訪問する 飛び込み営業は印象が悪くなる可能性があるため、可能な限りテレアポやメールで事前にアポイントを取りましょう。
- 訪問前の準備を徹底する 相手企業の事業内容、最近のニュース、業界動向などを事前にリサーチし、訪問時に話題にすることで、専門性と誠意を示すことができます。
- 最初の面談は「売る」ではなく「聴く」 初回訪問の目的は成約ではなく、信頼関係の構築です。相手の課題やニーズを丁寧にヒアリングし、次回の具体的な提案につなげましょう。
- 訪問後のフォローを忘れない 訪問後24時間以内に、お礼のメールや約束した資料の送付を行いましょう。素早いフォローは信頼醸成につながります。
新規開拓・インバウンド営業の具体的なコツ
インバウンド営業は、コンテンツや情報発信によって
見込み客の方から問い合わせが来るようにする手法です。
長期的な視点が必要ですが、質の高いリードを獲得できます。
オウンドメディア運営
- ターゲット顧客の課題に答えるコンテンツを作る 「何を書くか」ではなく「誰のどんな悩みを解決するか」を考え、具体的で実用的なコンテンツを提供しましょう。
- SEO対策を意識する ターゲット顧客が検索しそうなキーワードを意識し、タイトルや見出し、本文に適切に配置することで、検索エンジンからの流入を増やします。
- 定期的な更新を続ける 週1回など、定期的な更新を続けることで、検索エンジンからの評価が高まり、リピーターも増えます。
- コンテンツの先に明確な導線を設置する 記事を読んだ後の次のステップ(資料請求、お問い合わせなど)をわかりやすく設置し、営業機会につなげましょう。
SNS運用
- プラットフォームを絞り込む 全てのSNSで活動するのではなく、ターゲット顧客が活用しているプラットフォームに集中することで、効率的な運用が可能になります。
- 一方的な宣伝は避ける 商品やサービスの宣伝だけでなく、業界情報や役立つ知識、社内の様子など、多様なコンテンツをバランスよく発信しましょう。
- エンゲージメントを大切にする コメントやメッセージには必ず返信し、フォロワーとの対話を大切にすることで、関係性が深まります。
- 定期的な分析と改善 いいね数やシェア数、クリック率などの指標を定期的に分析し、効果的なコンテンツを見極めて改善していきましょう。
セミナー/ウェビナー開催
- 参加者が得られる価値を明確にする 「○○の課題を解決するための3つの方法」など、参加者が得られる具体的なメリットを明示することで、申込率が向上します。
- 一方的な宣伝は20%以下に セミナーの内容は80%以上を価値ある情報提供に充て、自社サービスの宣伝は20%以下に抑えることで、参加者の満足度が高まります。
- インタラクティブな要素を取り入れる 質疑応答、アンケート、グループディスカッションなど、参加者が能動的に参加できる要素を取り入れることで、満足度と記憶に残る度合いが高まります。
- セミナー後のフォローを計画的に行う セミナー終了後24時間以内に資料送付とお礼メール、1週間以内に個別フォローなど、段階的なフォロープランを立てて実行しましょう。
新規開拓営業で失敗しない具体的なコツ
新規開拓営業で失敗しないためには、以下のポイントを押さえることが重要です。
ターゲットとなる顧客を明確にする
- 理想的な顧客像(ICP)を設定する 自社製品・サービスが最も価値を提供できる顧客像を、業種、規模、課題、購買行動などの観点から具体的に定義しましょう。
- 既存顧客の共通点を分析する すでに取引のある顧客、特に優良顧客の共通点を分析することで、ターゲット像が明確になります。
- 市場セグメントを細分化する 大きな市場を細分化し、自社の強みを活かせるニッチな領域にフォーカスすることで、競合との差別化が図れます。
顧客のリサーチを徹底的に行う
- 企業の基本情報を把握する 事業内容、規模、沿革、経営理念などの基本情報を事前に調査し、会話の糸口を準備しましょう。
- 意思決定者を特定する 組織図や企業サイトの情報から、意思決定に関わる人物を特定し、適切なアプローチ方法を考えましょう。
- 業界動向や課題を理解する 業界全体のトレンドや課題を把握することで、顧客の潜在的なニーズを予測し、的確な提案ができるようになります。
相手を不快な思いにさせない
- 押し売りを避け、価値提供を心がける 自社製品のセールスではなく、相手の課題解決や価値提供を意識した提案を心がけましょう。
- 適切なタイミングを見極める 相手が忙しそうな時間帯や、業界の繁忙期を避けるなど、状況に配慮したアプローチが重要です。
- 断られても礼儀正しく対応する どんなに丁寧にアプローチしても断られることはあります。その際は感謝の言葉を述べ、次回のコンタクトの可能性を残しておきましょう。
新規開拓営業の成功事例から学ぶコツ
実際の成功事例から学ぶことで、効果的な新規開拓の方法が
見えてきます。
事例1:IT企業のウェビナー戦略
あるIT企業は、従来の訪問営業からウェビナー中心の営業に
シフトし、見込み客獲得数を3倍に増やしました。
成功のポイントは、「現場の担当者が直面する具体的な課題」
にフォーカスしたウェビナーテーマの設定と、参加者の行動データに
基づいた段階的なフォローアップでした。
事例2:製造業のターゲット絞り込み戦略 ある製造業の企業は、
「全ての企業」に営業していた状態から、特定の業種と企業規模に
絞ったターゲティングに変更。その結果、営業効率が4倍に向上し、
成約率も大幅に改善しました。成功のポイントは、優良顧客の
共通点分析による明確なターゲット設定と、業界特化型の
提案資料の作成でした。
事例3:人材サービス企業のコンテンツマーケティング
ある人材サービス企業は、従来のテレアポ中心の営業から、
オウンドメディアを活用したコンテンツマーケティングに注力。
その結果、インバウンドの問い合わせが月30件から150件に
増加し、営業コストを60%削減できました。
成功のポイントは、人事担当者の「知りたいが聞けない」テーマに
特化した記事作成と、リードナーチャリングの仕組み化でした。
これらの事例から学べるポイントは以下の通りです:
- 顧客の具体的な課題に焦点を当てる
- ターゲットを絞り込み、リソースを集中させる
- 従来の手法にこだわらず、新しいアプローチを試す
- データに基づいた継続的な改善を行う
営業担当者のモチベーションを維持するコツ
新規開拓営業では断られることが日常茶飯事。
モチベーションを維持するための工夫が欠かせません。
目標設定(SMARTの法則)
効果的な目標設定はモチベーション維持の要です。
以下のSMART基準に基づいた目標を設定しましょう。
- Specific(具体的):「新規顧客10社獲得」など、具体的な数値や内容
- Measurable(測定可能):進捗や達成度を数値で確認できる
- Achievable(達成可能):高すぎず、低すぎない、挑戦的だが現実的な目標
- Relevant(関連性):会社や部門の目標と整合性がある
- Time-bound(期限がある):「今月中に」など、明確な期限を設定
成功体験の可視化
- 小さな成功を祝う 大きな成約だけでなく、良質なアポイント獲得や有益な情報収集など、小さな成功も意識的に評価しましょう。
- 成功事例を記録する どのようなアプローチが成功したのか、具体的な事例を記録し、自分の成長の証として振り返ることで自信につながります。
- 進捗を視覚化する アポイント数、商談数、成約数などの指標をグラフ化し、日々の進捗を視覚的に確認できるようにしましょう。
チームでの情報共有・サポート
- 成功事例の共有会を定期開催 週1回など定期的に成功事例を共有する場を設け、チーム全体のスキルアップを図りましょう。
- 失敗から学ぶ場を作る 失敗を非難せず、そこから学びを抽出する文化を作ることで、挑戦する組織風土を醸成できます。
- メンター制度の導入 経験豊富な先輩が新人をサポートする仕組みを作ることで、孤独感を軽減し、早期のスキルアップが可能になります。
ストレス解消法(休息、趣味、運動など)
- 意識的な休息時間の確保 高いパフォーマンスを維持するためには、適切な休息が不可欠。週末や休暇には仕事から完全に離れる時間を作りましょう。
- 定期的な運動習慣 運動はストレス解消だけでなく、創造性や集中力の向上にも効果的です。毎日15〜30分でも継続的に行いましょう。
- 趣味や副業でのリフレッシュ 仕事以外での成功体験や充実感は、営業のプレッシャーから心理的に解放される効果があります。
上司/同僚とのコミュニケーション
- 定期的な1on1ミーティング 上司との定期的な1on1ミーティングで、目標の確認や課題の共有、キャリアの相談などを行いましょう。
- 適切なフィードバックの仕組み 具体的で建設的なフィードバックを受ける機会を作ることで、継続的な成長が可能になります。
- 非公式なコミュニケーション ランチや飲み会など、カジュアルな場でのコミュニケーションも、信頼関係構築やストレス発散に効果的です。
まとめ
新規開拓営業は、断られることが前提の厳しい営業スタイルですが、
適切な方法と心構えを身につければ、着実に成果を上げることが
できます。
本記事で紹介したアウトバウンド・インバウンド双方の
アプローチ方法や、失敗しないためのコツ、モチベーション維持の
方法を参考に、自社の状況に合わせた新規開拓戦略を構築してください。
成功の鍵は、「量」と「質」のバランスです。
一定数のアプローチを継続しながらも、ターゲットの絞り込みや
提案内容の質を高めることで、効率的な新規顧客獲得が可能になります。
また、短期的な成果だけでなく、長期的な信頼関係構築を
意識することで、持続可能な営業活動を実現できるでしょう。
新規開拓営業は、企業の成長エンジンであると同時に、
営業担当者自身の成長の機会でもあります。
日々の小さな成功体験を積み重ね、継続的な学びと改善を重ねることで、
新規開拓のプロフェッショナルへと成長していきましょう。