起業し、自分が時間やお金、試行錯誤などあらゆるリソースを割いて作った商品・サービスはできるだけ長く続けたいと考えるものですよね。
しかし、思ったように売上が伸びない事業を抱え続けると、資金だけでなく、経営者の時間や労力まで奪われてしまいます。
事業を成長させるためには、新しいことを始めるだけでなく、伸びない商品やサービスを「捨てる」「諦める」という経営判断も必要です。
ただし、赤字だからといってすぐに撤退すればよいわけではありません。
今は利益が少なくても、将来の成長や別の商品への販売につながるケースもあります。
そこでこの記事では、起業後に事業をやめるべきタイミングや、商品・サービスの撤退基準、判断するときの注意点を解説します。
この記事でわかること
- 起業後に事業を捨てる判断が必要な理由
- 伸びない商品・サービスを見極めるポイント
- 撤退を判断するための具体的な基準
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起業後に「捨てる」判断が必要な理由
起業後は、売上を増やすことに意識が向きやすくなります。
しかし、事業や商品を増やしすぎると、経営者の時間や資金が分散してしまいます。
特に小規模な会社では、経営者自身が営業、商品開発、顧客対応などを担当していることも少なくありません。
伸びない事業に時間を使い続ければ、本来伸ばすべき事業に手が回らなくなる可能性があります。
原価を詳しく把握している事業者ほど、不採算の事業や商品・サービスからの撤退に取り組む傾向あります。
「始めたから続けなくては」ではなく「これからも続ける価値があるか」という視点で定期的に事業を見直すことが大切です。
伸びない商品・サービスを見極めるポイント
では、どのような状態になったら事業を見直すべきなのでしょうか。
売上が長期間伸びていない
一時的な売上減少だけで撤退を決める必要はありません。
しかし、一定期間取り組んでも売上が伸びず、問い合わせや購入も増えていない場合は注意が必要です。
広告や営業方法を変えても反応が改善しないのであれば、商品そのものやターゲットに問題がないか確認しましょう。
利益がほとんど残らない
売上があっても利益が残らない商品・サービスは、事業全体を圧迫する可能性があります。
材料費や外注費だけでなく、提供にかかる時間や営業・顧客対応の負担も含めて考えることが重要です。
「売れているから続ける」のではなく、「売れた結果、会社にどれだけ利益が残るのか」を確認しましょう。
他の事業の成長を邪魔している
伸びない事業に時間を使いすぎて、主力事業の営業や新商品の開発ができないケースもあります。
この場合は、その事業単体の赤字だけを見るのではなく、会社全体で考える必要があります。
撤退基準は「感情」ではなく数字で決める
事業をやめる判断で最も難しいのが、「もう少し続ければ伸びるかもしれない」という気持ちです。
そこで、事業を始める段階から撤退基準を決めておくと、判断しやすくなります。
たとえば「1年間で売上○万円を達成できなければ見直す」「半年間で月間契約数が○件を超えなければ販売方法を変更する」など、具体的な数字を設定します。
売上高や利益目標などを使って「この数値を達成できなければ撤退する」という見切りラインを事前に決めておくことが重要です。
一定期間ごとに結果を確認し、継続・改善・縮小・撤退を判断できる状態にしておきましょう。
赤字だからといってすぐに撤退してはいけない
一方で、赤字になっただけで事業をやめるのも危険です。
新しく始めた商品やサービスは、認知されるまで時間がかかる場合があります。
また、その商品をきっかけに別の商品が売れたり、重要な顧客との関係を作れたりすることもあります。
赤字事業から撤退する際に、会社全体への貢献や将来的な成長、市場・顧客への影響などを確認することが重要です。
そのため、「赤字か黒字か」だけではなく、「今後伸びる可能性があるか」「他の事業に良い影響を与えているか」まで確認しましょう。
「撤退」だけでなく縮小や方向転換も選択肢
事業をやめるか続けるかの二択にする必要はありません。
たとえば、全国向けに販売していた商品を特定の地域に絞る、複数の商品を1つにまとめる、利益率の低いプランを終了して高利益の商品に集中するなど、規模を小さくする方法があります。
また、ターゲットを変更したり、販売方法を変えたりすることで改善できる可能性もあります。
撤退において重要なのは、やめた後に経営資源をどこへ移すかです。
商品やサービスを終了すれば、その分だけ経営者の時間や資金に余裕が生まれます。
その余裕を主力事業の営業、新商品の開発、顧客サービスの改善などに使えれば、撤退を事業成長につなげられます。
反対に、何となく事業をやめるだけでは、空いた時間や資金を有効に使えません。
「この事業をやめて、代わりに何を伸ばすのか」まで決めてから撤退することが大切です。
起業では、新しい商品やサービスを作ることに注目しがちですが、限られた資金や時間を有効に使うには、伸びない事業を整理することも欠かせません。
まずは売上、利益、顧客数、問い合わせ数などを確認し、事業がどのように推移しているのかを把握しましょう。
そのうえで、あらかじめ決めた撤退基準と照らし合わせ、「継続」「改善」「縮小」「撤退」のどれが適切かを判断します。
数字と将来性の両方を見ることが大切です。
まとめ
起業後に伸びない商品やサービスを抱え続けると、資金だけでなく、経営者の時間や労力も失われます。
そのため、事業を「始める」だけでなく、必要なときに「捨てる」「諦める」判断も重要です。
起業後の成長には、新しいことに挑戦する力だけでなく、伸びないものを整理し、伸びる事業へ経営資源を移す力も必要です。
定期的に事業を見直し、「今後も続ける価値があるか」という視点で判断していきましょう。
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