起業すると、「月商100万円を達成する」「年間売上1,000万円を目指す」といった売上目標を立てることが多いでしょう。
売上を伸ばすことは事業を成長させるうえで重要ですが、売上だけを追いかけていると、忙しいのにお金が残らない状態になることがあります。
たとえば、売上が1,000万円から1,500万円に増えても、そのために仕入れや外注、広告などの費用が大きく増えれば、手元に残る利益はほとんど変わらないかもしれません。
そこで重要になるのが「利益目標」です。
この記事では、起業家が売上だけでなく利益にも目標を設定する理由と、実際の決め方を解説します。
この記事でわかること
- 売上目標だけでは不十分な理由
- 利益目標を決めるときの考え方
- 売上と利益を両方伸ばすためのポイント
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売上が増えても利益が増えるとは限らない
売上とは、商品やサービスを販売して得た金額です。
一方、利益は売上から仕入れや外注費、広告費、人件費などの費用を差し引いて残るお金です。
売上100万円のうち、経費が90万円かかれば利益は10万円です。
反対に、売上が70万円でも経費が40万円なら、利益は30万円になります。
つまり「どれだけ売ったか」だけでは、会社がどれだけ儲かっているのかは分かりません。
売上目標だけを追いかけると、利益の少ない仕事を大量に受けたり、値引きをしすぎたりする可能性があります。
起業後は売上だけでなく、利益もセットで考えることが大切です。
利益目標を決めるときの考え方
利益目標を設定すると「売上を増やすために」という考え方が変わってきます。
たとえば、年間300万円の利益を目標にした場合、どの商品やサービスで利益を作るのかを考える必要があります。
その結果、利益が少ない仕事を減らし、利益が残りやすい商品に力を入れるといった判断ができるようになります。
また、値引きの判断もしやすくなります。
「この価格まで下げると利益目標を達成できなくなる」と分かれば、安易な値下げを防げます。
利益目標は、経営者が仕事の優先順位を決めるための基準にもなるのです。
利益目標は「いくら残したいか」から考える
利益目標を決めるときは、まず「会社に年間いくら残したいのか」を考えてみましょう。
たとえば、年間300万円の利益を目標にするとします。
そのうえで、家賃や人件費、外注費、広告費など、事業を続けるために必要な費用を考えます。
仮に年間の経費が700万円かかるなら、単純計算では1,000万円以上の売上が必要になります。
このように考えると、「年間売上1,000万円」という目標だけを立てるよりも、「300万円の利益を残すには、どれくらい売ればよいのか」という具体的な計画を作りやすくなります。
利益率を確認する
同じ売上でも、どれだけ利益が残るかは商品やサービスによって異なります。
たとえば、100万円売って利益が10万円の商品と、80万円売って利益が30万円の商品があれば、後者のほうが利益への貢献は大きくなります。
そのため、商品や顧客ごとに「どれくらい利益が残っているか」を確認してみましょう。
特に起業直後は、売上が大きい顧客や商品を「良い仕事」と考えがちです。
しかし、対応時間や外注費などまで考えると、実は利益が少ないケースもあります。
売上だけでなく、利益まで確認することで、本当に伸ばすべき仕事が見えてきます。
利益目標を月ごとに確認する
年間の利益目標を決めたら、月ごとの目安も作りましょう。
年間300万円を目指すなら、単純計算では月25万円の利益が一つの基準になります。
もちろん、業種によって売上には季節による変動があります。そのため、毎月必ず同じ利益を出す必要はありません。
大切なのは、「今のペースで年間目標を達成できそうか」を定期的に確認することです。
もし利益が目標を下回っているなら、売上を増やすだけでなく、価格を見直したり、利益の少ない仕事を減らしたりする方法も考えられます。
売上目標と利益目標をセットにする
売上と利益は、どちらか一方だけを見ればよいわけではありません。
売上は「どれくらい事業を動かしたか」を見る数字であり、利益は「その結果、どれだけ会社に残ったか」を見る数字です。
たとえば、「年間売上1,500万円、利益300万円」のように、両方の目標を設定すると、目指す事業の形が明確になります。
さらに、「利益300万円を達成するために、利益率の高い商品を増やす」「値引きを減らす」といった具体的な行動にもつなげられます。
まとめ
起業後は売上を伸ばすことに意識が向きやすくなります。
しかし、売上が増えても費用が増えれば、利益がほとんど残らないことがあります。
そのため、起業家は売上目標だけでなく、「最終的にいくら利益を残したいのか」という目標も設定することが大切です。
まずは年間で必要な利益を決め、そこから必要な売上を逆算してみましょう。
さらに、商品や顧客ごとの利益を確認すれば、どの仕事に力を入れるべきかも判断しやすくなります。
「売上を増やす」だけではなく、「利益を残しながら売上を増やす」という視点を持つことが、起業後に無理なく会社を成長させるポイントです。
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