「新規顧客の獲得が思うように進まない」「営業活動の効率化を図りたい」
このような課題を抱える企業担当者や経営者の方は少なくないでしょう。
近年、企業の営業スタイルは大きく変化しており、従来の訪問営業に加えて、
電話やオンラインを活用したインサイドセールスの重要性が高まっています。
特にコロナ禍以降、この傾向はさらに加速しました。
しかし、単にインサイドセールスを導入するだけでは効果は限定的です。
最大の成果を得るためには、インサイドセールスとフィールドセールスを
効果的に連携させることが不可欠です。本記事では、インサイドセールスと
フィールドセールスの違いや役割、連携のメリットと具体的な方法、
そして成功事例までを詳しく解説します。
この記事を読むことで、あなたの会社の営業活動の効率を最大化するヒントが
得られるでしょう。
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インサイドセールスとフィールドセールスの違い
インサイドセールスとフィールドセールスは、営業活動の形態としてそれぞれ
異なる特徴を持っています。両者の主な違いは以下の通りです。
活動場所
インサイドセールス:オフィス内で活動し、電話、メール、オンライン会議ツール
などを活用して顧客とコミュニケーションを取ります。
フィールドセールス:顧客先に直接訪問し、対面での商談、といった
外回り営業がメインですが、近年では最近ですとオンラインで実施する商談も
指す場合があります。
対応できる顧客数
インサイドセールス:移動時間がないため、1日に多くの顧客にアプローチできます。
一般的に、フィールドセールスの3〜5倍の顧客にコンタクトが可能です。
フィールドセールス:外回りの場合、移動時間が必要なため、1日に対応できる
顧客数は限られますが、1件あたりの商談の質は高くなりやすいです。
コスト
インサイドセールス:移動費や接待費が発生しないため、1件あたりの
コストが低く抑えられます。
フィールドセールス:移動費、接待費などのコストが発生するため、
インサイドセールスと比較すると1件あたりのコストは高くなりますが、
オンラインを組み合わせることで抑えることができます。
顧客との関係性
インサイドセールス:短時間で効率的なコミュニケーションが中心となり、
多くの見込み客への初期アプローチに適しています。
フィールドセールス:直接コミュニケーションを取ることにより、
深い信頼関係の構築に適しています。特に高額商材や複雑な提案が
必要な場合に効果的です。
扱う商材・サービス
インサイドセールス:比較的シンプルで説明がしやすい商材、SaaSなどの
クラウドサービス、リピート購入の多い商材などに適しています。
フィールドセールス:複雑な説明や提案が必要な商材、カスタマイズ要素の多い商材、
高額な商材などに適しています。
両者はそれぞれに長所と短所があり、これらを適切に組み合わせることで、
効率的かつ効果的な営業活動が実現できます。
インサイドセールスの役割
インサイドセールスは単なる「電話営業」ではなく、近年その役割は大きく拡大
しています。主な役割は以下の通りです。
- 見込み客の発掘と育成
マーケティングが獲得したリードの質を評価し、有望なリードを選別・育成します。 - 初期商談の実施
基本的な商品説明や顧客のニーズヒアリングを行い、本格的な商談の準備を整えます。 - フィールドセールスのアポイント取得
フィールドセールスが効率的に活動できるよう、質の高いアポイントを獲得します。 - 顧客情報の収集と分析
顧客との会話から得られた情報を収集・分析し、営業戦略の改善に役立てます。 - 既存顧客のフォローアップ
定期的な連絡や追加提案により、顧客との関係維持や追加販売の機会を創出します。
テレアポとの違い
インサイドセールスは、単なるテレアポ(テレアポイントメント)とは異なります。
主な違いは以下の通りです。
目的の違い
テレアポは主に電話を用いたアポイント獲得を目的としますが、インサイドセールスは
より幅広い役割を担い、場合によっては成約まで完結させることもあります。
スキルと知識の違い
テレアポは基本的なコミュニケーションスキルが中心ですが、インサイドセールスには
商品知識、業界知識、提案力など、より高度なスキルが求められます。
営業プロセスにおける位置づけ
テレアポは営業プロセスの入口部分に位置しますが、インサイドセールスは
見込み客の発掘から成約、さらには既存顧客のフォローまで、営業プロセス全体に
関わります。
活用するツールの違い
テレアポは主に電話を使用しますが、インサイドセールスはCRM、
MA(マーケティングオートメーション)、Web会議ツールなど、様々なツールを活用します。
このように、インサイドセールスはテレアポの機能を包含しつつ、より戦略的で
高度な役割を担っています。
フィールドセールスの役割
フィールドセールスは、直接顧客先を訪問して対面での営業活動、もしくは
オンラインでの営業を行う形態です。主な役割は以下の通りです。
- 深い信頼関係の構築
対面でのコミュニケーションにより、顧客との信頼関係を深く構築します。 - 複雑な商材の説明と提案
複雑な商材やサービスについて、詳細な説明や提案を行います。 - 顧客固有の課題に対するソリューション提案
顧客の現場を直接見ることで、より具体的で効果的な提案が可能になります。 - 高額案件の交渉と成約
大型案件や高額商材の交渉、最終的な成約を担当します。 - 実機デモンストレーションや現場調査
製品のデモンストレーションや現場の詳細な調査など、対面でなければ難しい活動を行います。
フィールドセールスは、特に以下のようなケースで効果を発揮します。
- 高額な商材やサービスの販売
- カスタマイズ要素の多い商材の提案
- 複数の意思決定者が関わる大型案件
- 現場の状況確認が必要な案件
- 長期的なパートナーシップが重要な取引
インサイドセールスの台頭により、フィールドセールスの役割は変化しつつありますが、
顧客との直接のコミュニケーションの価値は依然として高く、特に重要な局面では
欠かせない存在です。
インサイドセールスとフィールドセールスを連携するメリット
インサイドセールスとフィールドセールスを適切に連携させることで、
様々なメリットが生まれます。主なメリットを以下に紹介します。
飛び込み営業の失敗を防げる
フィールドセールスが単独で活動する場合、事前情報が少ないまま顧客先を
訪問することになりがちです。これにより、以下のようなリスクが発生します。
- 担当者不在で無駄な訪問になる
- ニーズがない顧客への訪問で時間を浪費する
- 準備不足での訪問により、成約機会を逃す
インサイドセールスが事前に情報収集やスクリーニングを行うことで、これらの
リスクを大幅に減らすことができます。具体的には:
- 事前に担当者の在席状況や適切な訪問タイミングを確認
- 顧客のニーズや課題を事前にヒアリング
- 商談に必要な基本情報を収集し、フィールドセールスに共有
これにより、フィールドセールスはより質の高い見込み客に集中して
訪問できるようになり、成約率の向上につながります。
営業組織全体でPDCAを回せる
インサイドセールスとフィールドセールスの連携により、営業活動の
全プロセスを一貫して管理・分析できるようになります。
- リード獲得から成約までの全工程のデータを収集・分析
- ボトルネックや改善ポイントの特定が容易になる
- 成功パターンと失敗パターンの明確化
- 顧客フィードバックをリアルタイムで共有・活用
例えば、インサイドセールスが収集した顧客のニーズ情報をフィールドセールスが活用し、
その商談結果をインサイドセールスが分析することで、次のアプローチの改善に
活かすことができます。
このようなPDCAサイクルの確立により、営業活動の継続的な改善と最適化が
可能になります。
営業活動の効率化を期待できる
インサイドセールスとフィールドセールスの連携は、営業活動全体の効率を
大幅に向上させます。
- 人材の最適配置
それぞれの強みを活かした役割分担により、営業リソースを最適に配分できます。 - コスト削減
フィールドセールスの訪問を真に必要な顧客に絞ることで、移動コストや時間コストを削減できます。 - 商談サイクルの短縮
事前準備の充実により、成約までの期間を短縮できます。 - カバーエリアの拡大
インサイドセールスが遠方の顧客との初期接触を担当することで、地理的制約を超えた営業活動が可能になります。 - 顧客対応の質の向上
役割分担により、各担当者が自分の得意分野に集中できるため、顧客対応の質が向上します。
このような効率化により、同じリソースでより多くの成果を上げることが
可能になります。
インサイドセールスとフィールドセールスを連携する方法
効果的な連携を実現するためには、以下の3つのポイントが重要です。
それぞれの役割を明確にする
インサイドセールスとフィールドセールスの役割分担を明確にすることが、
連携の第一歩です。
役割分担の例:
インサイドセールス
- 見込み客の初期スクリーニングと育成
- 基本的な商品情報の提供と興味喚起
- 顧客のニーズや課題の初期ヒアリング
- フィールドセールスのアポイント獲得
- 既存顧客のフォローアップと追加提案
フィールドセールス
- 詳細なニーズヒアリングと課題分析
- カスタマイズされた提案の作成と提示
- 意思決定者との最終交渉
- 契約締結のサポート
- 導入後の関係構築とアップセル提案
この役割分担は、商材や顧客の特性、営業プロセスなどに応じて最適化すべきです。
また、組織の成長や市場環境の変化に合わせて、定期的に見直しを行うことも重要です。
顧客・商談情報を共有する
効果的な連携のためには、顧客情報と商談情報を適切に共有することが不可欠です。
情報共有のポイント:
- CRMの活用
顧客情報や商談の進捗状況をCRMで一元管理し、リアルタイムで共有します。 - 商談履歴の詳細な記録
顧客との会話内容、質問、反応などを詳細に記録し、次のアプローチに活かします。 - 定期的なミーティング
週次や日次のミーティングで、重要案件の状況や課題を共有します。 - リード評価基準の統一
リードの質や優先度を評価する基準を統一し、共通言語を持つことが重要です。 - 情報共有のタイミング
重要な情報は発生後すぐに共有する習慣を身につけましょう。
適切な情報共有により、顧客にとってもシームレスな体験を提供できるようになります。
例えば、インサイドセールスとの会話内容をフィールドセールスが把握していれば、
顧客は同じ説明を繰り返す必要がなくなります。
お互いにフィードバックを行う
連携の質を高めるためには、相互のフィードバックが重要です。
効果的なフィードバックのポイント:
- アポイントの質に関するフィードバック
フィールドセールスからインサイドセールスへ、アポイントの質や事前情報の適切さについてフィードバックします。 - 商談結果の共有
フィールドセールスは商談の結果や顧客の反応を詳細にインサイドセールスと共有します。 - 改善提案の相互交換
それぞれの立場から見えた改善点や効率化のアイデアを積極的に共有します。 - 成功事例の共有
うまくいったケースの要因を分析し、組織全体のナレッジとして蓄積します。 - 定期的な振り返りセッション
月次や四半期ごとに、連携の質を評価し改善点を話し合います。
このようなフィードバックループにより、連携の質は継続的に向上していきます。
インサイドセールスとフィールドセールスを連携させた成功事例
実際にインサイドセールスとフィールドセールスの連携に成功した企業の事例を
紹介します。
クラウドサービス企業A社の事例
課題:
従来のフィールドセールス中心の営業体制では、新規顧客の開拓に時間と
コストがかかり、成長に限界がありました。
取り組み:
- インサイドセールスチームを新設し、リードの発掘と初期対応を担当
- 商談の可能性が高いリードのみをフィールドセールスに引き継ぐ体制を構築
- CRMを導入し、顧客情報と商談履歴を一元管理
- 週次ミーティングで重要案件の状況を共有
成果:
- 営業担当者一人あたりの商談数が3倍に増加
- 営業サイクルが平均30%短縮
- 新規顧客獲得コストが40%削減
- 営業チーム全体の売上が65%増加
製造業B社の事例
課題:
地方の顧客へのアプローチが限られており、潜在市場の開拓が進んでいませんでした。
取り組み:
- インサイドセールスによる全国の潜在顧客へのアプローチ
- Webセミナーでの情報提供と初期興味喚起
- フィールドセールスは有望顧客への訪問に集中
- 商品デモや提案資料をオンラインと対面で使い分け
成果:
- 新規開拓エリアからの売上が2倍に増加
- 移動コストが30%削減
- 顧客あたりのタッチポイントが増加し、関係性が向上
- 地方の中小企業からの受注が増加
ITソリューション企業C社の事例
課題:
長い商談期間と低い成約率により、営業効率が低下していました。
取り組み:
- インサイドセールスによる見込み客の事前審査と課題ヒアリング
- フィールドセールスは課題解決型の提案に集中
- 商談後のフォローアップをインサイドセールスが担当
- 成功事例のデータベース化と共有
成果:
- 成約率が25%から42%に向上
- 商談から成約までの期間が平均40%短縮
- フィールドセールスの訪問件数が削減され、重要顧客への注力が可能に
- 顧客満足度スコアが15%向上
これらの事例から、インサイドセールスとフィールドセールスの連携は、
業種を問わず大きな効果をもたらす可能性があることがわかります。
ただし、成功のためには、明確な役割分担、効果的な情報共有、継続的な
改善サイクルが不可欠です。
まとめ
本記事では、インサイドセールスとフィールドセールスの違い、それぞれの役割、
連携のメリットと方法、そして成功事例について解説しました。
インサイドセールスとフィールドセールスは、それぞれに強みと弱みを持っています。
インサイドセールスは効率性と広範なカバレッジを提供し、フィールドセールスは
深い関係構築と複雑な商談を得意とします。
この2つを適切に連携させることで、以下のようなメリットが得られます。
- 飛び込み営業の失敗を防ぎ、訪問効率を向上
- 営業組織全体でのPDCAサイクルの確立
- 営業活動全体の効率化と成果の最大化
効果的な連携のためには、以下の3つのポイントが重要です。
- それぞれの役割を明確にする
- 顧客・商談情報を適切に共有する
- お互いにフィードバックを行い、継続的に改善する
成功事例からも明らかなように、インサイドセールスとフィールドセールスの連携は、
営業効率の向上と売上拡大に大きく貢献します。
ビジネス環境が急速に変化する現代において、従来の営業手法だけに頼ることは
できません。インサイドセールスとフィールドセールスの強みを最大限に活かす
連携体制を構築することで、競争力を高め、持続的な成長を実現することができるでしょう。
あなたの会社でも、今日からインサイドセールスとフィールドセールスの連携について考え、
実践してみてはいかがでしょうか。