営業活動において最も重要な局面である「商談」。
しかし、多くの企業担当者や経営者が見込み顧客を商談に繋げることや、
商談を成約に結びつけることに苦戦しています。
本記事では「商談」と「営業」の違いを明確にし、成功率を高める
8つのステップを解説します。
属人的になりがちな営業プロセスを可視化し、組織全体で共有することで、
安定した成果を生み出すための実践的なノウハウをお届けします。
これからご紹介する方法を取り入れることで、あなたの企業の商談成功率は
飛躍的に向上するでしょう。
もっと高収入で安定した会社に転職したいなら
若手ハイクラスに特化した転職サイト

- 例1今の営業職は好きだけど給料や待遇に満足いかない
- 例2もう営業職は辞めたいけど他の職種に転職できるか不安
- 例3自分の将来、今の仕事のままでいいのかな?
- 例4貴重な時間や可能性を無駄にしているかも
- 例5私を欲しがっている企業がいるなら転職したい
支援品質満足度No.1
若手ハイクラス向け転職サイト「VIEW」に今すぐ登録
若手のキャリアアップを目指す案件が充実!
転職支援に留まらず、キャリア形成をサポートするエージェントからスカウトが届く!
商談とは?
「商談」とは、営業担当者と顧客(見込み客)が商品・サービスの契約に向けて
条件をすり合わせる話し合いのプロセスです。
商談では価格や納期などの契約内容について直接相談し、双方が納得できる形で
合意を目指します。商談の主な目的は、顧客のニーズに合った提案を行い、
最終的には契約締結に結びつけることにあります。
営業活動全体の中で、商談は特に重要な位置を占めています。
これは、いくら見込み客を集めても、効果的な商談ができなければ成約には
至らないためです。
成功する商談では、顧客の課題を理解し、それを解決する提案を行う
「課題解決型」のアプローチが効果的です。
「営業」との違い
「営業」と「商談」は似ているようで異なる概念です。
「営業」は見込み客の発掘から、アプローチ、商談、契約、アフターフォローまでを
含む包括的な活動を指します。
一方、「商談」は営業活動の一環であり、具体的な契約締結に向けたプロセスに
焦点を当てています。
営業は商品やサービスの販売に向けたアプローチで、売り込むための広範な活動を
指します。
商談は営業活動の一環で、営業活動の中の契約締結に向けた
具体的な話し合いをするプロセスです。
さらに、営業活動は「マーケティング」と「セールス」の要素で構成されています。
「営業」とは、顧客に商品やサービスを提案する活動のこと。
売れる仕組みを構築する「マーケティング」と商品やサービスを販売する
「セールス」の2つの要素で成り立っています。
このように、「商談」は営業プロセス全体の一部であり、顧客との
直接的な交渉の場面を指します。
「商談」と「打ち合わせ」の使い分け
「商談」と「打ち合わせ」という言葉も、ビジネスシーンでは明確に
区別する必要があります。
打ち合わせは、おもに契約を結んだ後の話し合いを表します。
進捗状況の確認やフォローアップなど、長期的な付き合いをするために
顧客をケアすることが目的です。
つまり、「商談」は契約前の交渉の場であり、
「打ち合わせ」は契約後のフォローやプロジェクト進行に関する話し合いの場
と言えます。
目的が異なるため、同じ客先との面談でも、その目的に応じて
適切に使い分けることが重要です。
商談は緊張感のある場となることが多いですが、打ち合わせは
より協力関係を前提とした場になります。
この違いを理解し、それぞれの場に適したコミュニケーションを心がけましょう。
成果につながる!商談プロセスの8つのステップと流れ
商談を成功させるためには、明確なプロセスを持ち、それに沿って進めることが重要です。以下では、商談の準備からアフターフォローまでの8つのステップを詳しく解説します。
Step1:成功の土台を作る「事前準備」
商談の成否は、実は商談前の準備段階で大きく左右されます。
事前準備では、以下のポイントに注力しましょう。
- ターゲット企業・担当者のリサーチ:業界動向、企業の課題、競合状況などを徹底的に調査します。
- 仮説の設定:顧客が抱える可能性のある課題や、自社サービスが解決できる問題について仮説を立てます。
- 提案資料の準備:ヒアリングシートやプレゼン資料、トークスクリプトなどを用意します。
綿密な事前準備により、顧客の潜在的なニーズを理解し、
的確な提案ができる土台が作られます。
成功する商談は、顧客の絞り込みから、商談後までの一連の流れが
綺麗に繋がっている。
商談を成功させるためには、確度の高いターゲット選定と、
自社およびターゲットへの深い理解が求められる。
Step2:戦略的に設定する「アポイントメント」
効果的なアポイント取得は商談成功への重要なステップです。
このステージでは次の点に注意します。
- 適切なタイミングの選定:顧客の業務サイクルを考慮し、商談の提案をするベストなタイミングを見極めます。
- アプローチ方法の工夫:電話、メール、Web会議など、顧客に合わせた連絡手段を選びます。
- 目的の明確化:アポイント時に商談の目的や予定時間を明確に伝え、顧客の心理的負担を減らします。
近年ではオンライン商談も普及しています。
オンライン商談とは、Web会議システムなどのツールを活用して、
非対面で商談を行うことです。紙資料を用意する手間や、移動時間などを
削減できるので、営業効率が上がります。
Step3:第一印象を決める「自己紹介とアイスブレイク」
商談の最初の数分は、その後の流れを大きく左右します。
この段階では以下のポイントを押さえましょう。
- 簡潔で印象的な自己紹介:自社の強みや実績を簡潔に伝えます。
- 効果的なアイスブレイク:緊張感を和らげる適切な話題を用意します。
- 信頼関係の構築:顧客との共通点を見つけ、ラポールを築きます。
商談当日は、いきなり商売についての話に入るのではなく、
まずは軽い自己紹介のあとアイスブレイクから始めます。
アイスブレイクとは、緊張感のある空気を和ませるためのトークです。
アイスブレイクには場を和ませる効果だけでなく、相手についての理解を
深める効果もあります。
Step4:商談の核となる「課題・ニーズのヒアリング」
効果的なヒアリングは商談の最も重要な部分です。以下のアプローチを意識しましょう。
- SPIN話法の活用:Situation(状況)、Problem(問題)、Implication(影響)、Need-payoff(解決策の効果)の順で質問します。
- オープンクエスチョンの活用:「はい/いいえ」で答えられない質問を中心に、顧客の本音を引き出します。
- 積極的な傾聴:顧客の発言に対し、うなずきや相槌を打ち、理解していることを示します。
商談の際はヒアリングのフレームワークであるSPIN話法の活用が役立ちます。
SPIN話法とは、4つの質問を通して顧客の潜在ニーズを効果的に引き出す手法です。
良質なヒアリングにより、表面的なニーズだけでなく、
顧客自身も気づいていない潜在的な課題を発見できます。
これが次のステップである提案の質を大きく左右します。
Step5:顧客に響く「自社商品・サービスの提案」
効果的な提案は、ヒアリングで把握した顧客の課題に対する具体的な解決策を
示すことです。次のポイントを押さえましょう。
- 課題解決型の提案:顧客の課題に対し、自社サービスがどう解決できるかを具体的に提示します。
- ベネフィットの強調:機能(Feature)ではなく、顧客にもたらされる価値(Benefit)を中心に説明します。
- 差別化ポイントの明確化:競合と比較した自社サービスの優位性を説明します。
商談のプロセスでは、商品やサービスの価格や納期などの条件をすり合わせて、
互いの利益を考慮したうえで合意を目指すのが一般的です。
商談力のある営業マンは、課題をくみ取ったうえで自社の商品やサービスを
使用した解決方法を提案できます。
Step6:不安を解消し合意形成へ導く「質疑応答」
顧客からの質問や懸念に的確に対応することは、商談を前進させる重要なステップです。
- 想定問答の準備:考えられる質問や反論への回答を事前に用意します。
- 具体的な説明:抽象的な回答ではなく、数字や事例を用いた具体的な説明を心がけます。
- フィードバックの収集:提案内容について顧客の本音を引き出します。
質疑応答では、顧客の懸念点を丁寧に解消することで、次のクロージングへと
自然に移行できるよう意識しましょう。
Step7:次のアクションに繋げる「クロージング」
クロージングは商談の締めくくりであり、次のステップへの橋渡しとなる
重要な場面です。
- 商談内容の要約:これまでの話し合いの内容を簡潔にまとめます。
- 明確なアクションプランの提示:次回の商談日程や資料送付などの具体的なアクションを提案します。
- 前向きな合意の獲得:可能であれば、その場で具体的な合意を得るよう試みます。
クロージングでは、無理に契約を迫るのではなく、次のステップに
自然に進める流れを作ることが重要です。
相手の反応を見ながら、適切なタイミングで商談を締めくくりましょう。
Step8:関係性を強化する「お礼メールとアフターフォロー」
商談後のフォローは、信頼関係構築と次回商談への布石として非常に重要です。
- 24時間以内のお礼メール送信:商談の内容をまとめ、次のアクションを確認するメールを送ります。
- 約束事項の確実な履行:商談中に約束した資料送付などを迅速に行います。
- 定期的な情報提供:関連する業界情報や自社の最新情報などを定期的に共有します。
商談を終えたら、お礼のメールを送りましょう。成約の有無にかかわらず
感謝の連絡を入れるのがマナーです。
また、メール文面には商談での協議内容やその結果、
約束された次回以降の予定などを書き示してお送りすると良いでしょう。
アフターフォローを怠ると、それまでの努力が無駄になりかねません。
継続的な関係構築を意識して、丁寧にフォローを行いましょう。
商談の成功率を飛躍的に高めるポイント
商談プロセスを効果的に実践するために、さらに以下の4つのポイントを
押さえておくことが重要です。
常に顧客視点!「課題解決」をゴールに置く意識
商談の本質は、自社商品・サービスの売り込みではなく、
顧客の課題解決にあります。
商談を「見込み顧客に自社商品やサービスをアピールし、契約を獲得すること」
だと思われている方も多いのではないでしょうか。
しかし、商談で顧客が求めていることは「商品の魅力のアピール」ではありません。
あくまでも、顧客自身がそれまでに知らなかった知識やインサイトなど、
有益な情報や気づきを得ることに顧客側はインセンティブがあります。
顧客の立場に立ち、その課題を理解し、最適な解決策を提案することに注力しましょう。
これにより、一時的な売上増加ではなく、長期的な信頼関係の構築につながります。
実践あるのみ!「ロールプレイング」で商談スキルを磨く
商談スキルは実践を通じて磨かれます。社内でのロールプレイングを
定期的に行うことで、実際の商談での対応力が向上します。
上司がお客様役、部下が営業担当役、のように攻守を入れ替えて
ロールプレイングを行い、その様子を録音・録画。動画を見直せば、
お客様の”状態”を意識した提案ができているかどうか等、細かく確認した上で
改善しやすくなります。
ロールプレイングでは、特に苦手な場面(価格交渉や反論への対応など)を
重点的に練習することで、実際の商談での自信につながります。
また、成功している営業担当者の商談手法を観察し、取り入れることも効果的です。
効率と質を上げる!「営業支援ツール(SFA/CRM)」の戦略的活用
営業活動を効率化し、商談の質を高めるためには、
SFA(Sales Force Automation)やCRM(Customer Relationship Management)
などの営業支援ツールの活用が欠かせません。
営業活動に必要なデータを定義し、ツールに集積していくことが大切になってきます。
また、マーケティングとセールスが一緒のデータを見ることができる
MA(マーケティングオートメーション)は、見込み顧客の育成から、
選別・セールスへの送客といったマーケティングの流れを顧客のデータに基づいて
効率化・自動化することができます。
これらのツールを活用することで、顧客情報の一元管理、商談プロセスの可視化、
効果的なフォローアップが可能になります。特に商談後の対応漏れを防ぎ、
適切なタイミングでアプローチする上で大きな助けとなります。
専門性を武器に!「業界・商材知識」を深掘りする重要性
商談での信頼を獲得するためには、自社商品・サービスについての深い知識はもちろん、
顧客の業界に関する専門知識も不可欠です。
業界の最新トレンド、競合状況、規制環境などに精通していることで、
顧客との会話の幅が広がり、より深い信頼関係を築くことができます。
日々の情報収集と学習を怠らず、常に専門性を高める努力をしましょう。
さらに、自社商材についても機能面だけでなく、顧客にもたらす具体的な価値や、
導入事例における成功要因を理解しておくことが重要です。
まとめ:商談力を強化し、営業成果を最大化するために
商談は営業活動の中心であり、その成否が企業の業績に直結します。
本記事で解説した8つのステップと4つのポイントを実践することで、
商談の成功率を飛躍的に向上させることができます。
特に重要なのは、商談プロセスを「属人的なスキル」から「組織的な資産」へと
転換することです。
営業プロセスを見える化して、全員が共通の認識を持つことができれば、
現時点でどのフェーズにあり、何がボトルネックなのか、どこをクリアすれば
次のフェーズに到達できるのかがわかるようになります。
商談は単なる「売る技術」ではなく、顧客の課題を解決するための
「価値提供の場」であることを忘れないでください。
顧客視点に立ち、真摯に課題解決に取り組む姿勢こそが、長期的な信頼関係の構築と、
持続的な営業成果につながる最も重要な要素です。
今日から、これらの知識とノウハウを実践に移し、あなたの営業活動に
新たな価値を加えてみてはいかがでしょうか。